マーケティング起点のPMI支援
M&A後の組織統合・組織文化統合と成長支援。
言葉と文化のズレを解消し、マーケティング視点で現場を伴走します。
統合の失敗は、戦略の問題ではない。現場で起きているのは、言葉の定義の違い、意思決定のスピード感の違い、組織文化の違い。私たちは、この「境界を越えてつなぐ」伴走を、PMI支援の核に据えています。
Why Integration Fails
統合の失敗は、戦略の問題ではない
PMIの失敗原因として語られるのは、「シナジーが出なかった」「統合計画が甘かった」といった戦略的な話が多い。でも、現場で実際に起きているのは、もっと手前の話です。
同じ「マーケティング」という言葉を使っていても、意味するところがまったく違う。KPIの定義が違う。「顧客」の捉え方が違う。意思決定のスピード感が合わない。「革新」を重視する組織と「安定」を重視する組織が、お互いのやり方を理解できないまま、ただ一つの組織に押し込まれる。
この「言葉と文化のズレ」が積み重なった結果、人が辞め、知見が流出し、統合の意味が失われていく。
つまり、PMIの成否は戦略の優劣ではなく、組織の境界を越えて人と人をつなぎ、新しい文化を共につくれるかどうかにかかっている。私たちは、マーケティング組織の開発を通じてこの構造を繰り返し見てきたからこそ、PMIの現場でも同じアプローチをとっています。
Our View
私たちが大切にしている考え方
現代のマーケティングは、ひとつの専門スキルだけでは成果が出ません
例えば広告運用だけ強くても意味がありません。広告で集客する、LTVを最大化するCRMを設計する、データを分析し改善する、サイトやLPを最適化する、クリエイティブや訴求を改善する、商品・価格・チャネル設計を調整する——これらがすべて連動して初めて、事業は伸びます。
これらがすべて連動して初めて、事業は伸びる
広告・CRM・データ・LP・クリエイティブ・商品設計——ひとつだけ強くても不十分
ただマーケティングで広告支援をするだけではなく、そもそものビジネスモデルや事業設計自体に介入しつつ、柔軟にマーケティングやオペレーションを変えていく必要があります。
必要な人材像
「戦略を描けるだけ」
でも不十分
「運用ができるだけ」
でも不十分
「全体を見ながら実務まで手を動かせる人材」
こそが必要
「全体を見ながら実務まで手を動かせる人材」こそが必要、という構造があります。
「マーケティング=事業設計そのもの」
マーケティングは施策単体では完結しません。顧客のLTVや広告の獲得CPAなどの改善を突き詰めていくと、必ず事業そのものの構造やビジネスモデルの改善に辿り着きます。逆に、この発想を持たずにマーケティングに取り組むだけでは、短期改善・部分最適に陥ります。
マーケティング指標を突き詰めると、事業設計・組織設計の最適化に辿り着く
マーケティングの仮説は、事業設計・組織設計の変更まで踏み込まなければ成立しない。そのため、集客のためのマーケティングや広告だけの改善といった部分最適型の支援では、根本的な成果は出ません。
本当に必要なのは、マーケティングを軸にしながら、事業全体のグロースにコミットする姿勢——だと考えています。私たちは、ファイナンスとマーケティングをつなぐ、セールスとマーケティングをつなぐ、といった領域を越境しながら事業成長を支えていきます。
Deliverables
実際に作成するアウトプット
考え方に基づき、なぞるが現場でつくる具体的なアウトプットは以下の6つです。プロジェクトの範囲に応じて組み合わせてお届けします。
なぞるが実際に作成するアウトプット
なぞるは、学習と実行をセットで考えています。
学んで終わらない、実行成果につなげるまでの支援を行っています。
Our Role
PMI時のなぞるの役割
M&A後の組織で最初にぶつかるのは、言葉の壁です。マーケティングトレースの手法を使って、両社の戦略を追体験し、「なぜそのやり方をしてきたのか」を相互理解するところから始めます。共通の思考の型を定着させることで、部門を越えて戦略の議論ができる状態をつくります。成果物は綺麗なレポートではなく、「会議で使える共通言語」「判断基準のすり合わせ結果」「部門横断で動くためのルール」——現場で実際に使えるものです。
統合は、組織の仕組みをゼロベースで見直すチャンスでもあります。どの業務をAIに任せて、どこで人が判断するか。情報の流れをどう設計するか。意思決定のスピードと丁寧さのバランスをどこに置くか。「AI導入プロジェクト」として大きく構えるのではなく、日常の分析業務やナレッジ共有の仕組みから、小さくAI活用を始めます。
統合後の組織で最も危険なのは、「大きな統合計画を立てて、全部失敗する」ことです。両社のメンバーが混ざったチームで、まず動かせる範囲のマーケティング施策を設計して、一緒に回します。「一緒にやって、うまくいった」という事実が、どんな統合計画書よりも組織を前に進めます。100ページの計画書より、1つの成功体験。
統合の過程では、「自分たちは何者なのか」が見えなくなる瞬間があります。ここでいうブランディングは、ロゴやビジュアルの話ではありません。「自分たちは誰に、どんな価値を届ける組織なのか」「判断に迷ったとき、何を基準にするのか」——組織として立ち戻れる軸をつくることです。買収側の色に染まるのか、独自性を残すのか、新しい何かをつくるのか。この問いに対して、経営陣と現場リーダーの対話を通じて、拠り所となるアイデンティティを一緒に設計します。
どの組織にも、長年かけて蓄積してきた暗黙知があります。ベテラン社員の判断基準、過去の成功パターン、顧客との関係構築のノウハウ。M&Aの統合では、この暗黙知が最も失われやすい。人が辞めれば、知見も一緒に消えます。組織に蓄積された知見を構造化し、AIエージェントやナレッジベースとして再現可能な形に変えていく。「この人に聞かないとわからない」状態から、「組織として知っている」状態へ。統合後も両社の知見が活きる仕組みをつくります。
Our Role
私たちが大切にしているのは、
バウンダリースパナーになること
統合がうまくいく組織には、共通して「橋渡し役」がいます。買収側と被買収側の両方に足を運び、それぞれの文化や慣習を理解している人。片方の会社の戦略を、もう片方の文脈で語り直せる人。「シナジー」みたいな抽象的な言葉を、現場で動ける具体的なアクションに落とせる人。こうした役割を「バウンダリースパナー(境界連結者)」と呼びます。なぞるは、この橋渡し役として現場に入ることを、PMI支援の核に据えています。
橋渡し役の行動は3つに分けられます
両社の現場に足を運び、1on1で話を聞き、業務プロセスを実際に体験して、相互尊重の雰囲気をつくること。統合前の文化や歴史をリスペクトすること。
両社で異なる用語を整理し、共通言語を定義すること。抽象的な統合方針を、現場レベルの具体的な行動に変換すること。一方的な説明ではなく、双方向の対話を重視すること。
完璧な統合を目指さず、小さな成功体験を積み重ねること。対立が生じたら感情ではなく事実とデータをもとに議論すること。ロードマップを段階的に設定し、柔軟に修正していくこと。
Entry Point
はじめ方
PMI支援は、最初から「このプランでやりましょう」と決まるものではありません。統合の状況、組織の規模、いま何が起きているか——話を聞いた上で、なぞるに何ができるかを一緒に考えます。
組織文化の簡易診断(約10分・12問)も用意しています。統合前後の組織の文化タイプを可視化することで、「どこにズレがあるか」の輪郭が見えてきます。ただし、診断はあくまで入口。大事なのは、そこから先の伴走です。
Reference
参考
- バウンダリースパナー行動と市場志向形成に関する研究(日本マーケティング学会)— 論文(J-STAGE)
- THE WHY HOW DO COMPANYとの協業について— プレスリリース(PR TIMES)